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パートタイマーやアルバイトにも解雇予告手当は必要か!?

パート・アルバイトも正社員と同じルール

働き方改革による認識の変化

働き方改革法によって、注目を浴びているひとつにパート・アルバイトの労働条件があります。

これまで、パート・アルバイトには、正社員のような福利厚生はほとんどなく、極論では、いつの間にか勤め始めて、いつの間にか辞めてしまう人たちといった感覚をお持ちの方も少なくありません。

しかし、昨今では一昔前とは打って変わって、パート・アルバイトの有給休暇や解雇に関するトラブルが急増しています。

実は、これ、法改正などのご時世ルールではありません。

もともと、労働基準法で定められていたものです。

それが今までは、経営する側も雇われる側も知らない人が多かったというだけですね。
私も、学生時代、お局様のパートさんから「あたしたちだって、有給休暇があるんだよ。」と言われ「何、言ってるんすか。俺たちアルバイトっすよ。有給なんて正社員のものでしょ。」というやり取りで、お局様の話を真に受けてなかったのを覚えています。

現在は、まったく違いますので、経営者、経営陣の方々は、気を付けましょう。

 

パート・アルバイトの労働条件

パート・アルバイトは正社員にくらべ、勤務時間や休日、条件、仕事内容、責任などが緩く定められていることが多いです。

しかし、法律上の労働者としての地位は正社員と全く同じです。

したがって、労働基準法、最低賃金法、育児介護休業法、雇用保険法などの労働関係法令は、パート・アルバイトにも適用されます。

また、これらの労働条件は、書面によって、通知する必要がございます。

一般的に、雇用契約書や労働条件通知書などが用いられている場合が多いのですが、当事務所では「雇用契約書兼労働条件通知書」という書面をお勧めしています。

雇用契約書は法律上の義務ではございませんが、本人との合意が書面で明らかにされていますので、後で言った言わないの争いを抑える効果があります。

争いが起きた場合に、署名押印による意思表示が書面にされていることは、とても大きな意味を持つのです。

また、パートタイマー労働法によって、正社員用の労働条件通知書に加えて、退職金や昇給、雇用環境の改善窓口についての記載が必要ですので、通知項目はパートタイマーの方が多くなるということになります。

 

パート・アルバイトの解雇予告

パート・アルバイトの解雇には正社員と同じルールが適用されるので要注意です。

1.解雇理由に合理的な理由があること

① 就業規則や雇用契約書に「解雇理由」を明記している必要があります。

② ①を満たしていても、「客観的に合理的理由がなく、社会通念上相当であると認められない場合」は「解雇無効」とされてしまう可能性が高いです。

2.解雇予告をしていること

解雇の30日前までにその予告をするか、30日分の平均賃金を支払う必要があります。

雇入れの日から14日を過ぎた場合は、試用期間中でも解雇予告または解雇予告手当が必要です。

3.平均賃金とは

以下の二通りの計算方法(いずれか高い方)があります。

① 過去3カ月間の賃金の総額を暦の総日数で割った金額

② 過去3カ月間の賃金の総額を実際の勤務日数で割った金額の6割

つまり、日給1万円のアルバイトは、1日の平均賃金がおよそ6,000円となるため、週1のアルバイトでも、6,000円×12日(3カ月の勤務日数)となり約72,000円の解雇予告手当が必要になる可能性(平均月収超え)があります。

 

雇用契約の更新

雇用契約の更新は、その有無と更新の基準を予め契約書に明記しておく必要があります。

更に、更新が通算3回以上、又は1年を超えて雇用されている従業員に対して雇用契約を終了(いわゆる雇止め)させるためには、最後の更新時に「更新しない」ことを明記するか、契約満了の30日前までに契約を「更新しないという予告」をする必要があります。

雇用契約について関連する法律

●無期労働契約への転換(労働契約法第18条)
有期の雇用契約が通算5年を超えて更新された場合は、従業員側からの一方的な申し出によって、無期雇用従業員に転換しなければなりません。(平成25年3月31日より後に開始した有期労働契約に限ります)

●雇止め法理の規定(労働契約法第19条)
合理的な理由がなければ、雇止めできなど、雇止め法理について、最高裁判例で確立したルールが労働契約法の条文に規定されました。

●不合理な労働条件の禁止(労働契約法第20条)
契約期間が有期なのか無期なのかを基準として、不合理な労働条件の設定をしてはなりません。

 

年次有給休暇

パート・アルバイトにも、採用から6か月を経過した日とその後1年を経過するごとに年次有給休暇を付与する必要があります。付与しなければならない日数は次の表のとおりです。



所定労働日数によって、付与日数が計算されますが、この所定労働日数は、付与日時点での所定労働日数を基準としますので、雇入れ時が週1日でも、労働条件が変更され、付与日の直前に週の所定労働日数が4日であれば、6か月勤務で7日の有給休暇付与が必要ということになります。

 

パート・アルバイトの割増賃金に関する盲点

既に他の会社で正社員として就労している方を、アルバイトして雇入れた場合、割増賃金の支払いに気を付けなければなりません。

働き方改革によって、世間の流れが兼業・副業が認められつつある方向に向かっています。

そこで、問題になるのが、割増賃金です。

労働基準法では1週間の労働時間は40時間と決められています。
この時間を超えた場合は、25%増しで賃金を支払わなければなりません。

この規定は、異なる会社に勤めている場合でも例外はなく、免除されません。

つまり、正社員として週に40時間働いている方を新たに土日のアルバイトとして雇入れる場合、割増賃金で支払う可能性があるということです。
例えば、時給1,000円で副業のアルバイトを雇い入れた場合、その方が本業で週40時間働いている場合、1,250円の時給で賃金を支払う必要があるのです。

ここに法定休日の問題も絡みます。

法定休日は135%での支払いが必要ですから、更に割増賃金は上昇します。
ちょっと前までは、兼業・副業を禁止している会社が大半であったため、従業員側も半ば内緒で働いていたこともあり、あまり問題視されてこなかった点です。

会社が兼業・副業を就業規則などで正式に認めるようになってくると、次は、割増賃金の未払い問題が浮上してくる予感です。

今後は、このような点にも配慮する必要があるでしょう。

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