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防犯を科学するシリーズ その4 見た目

泥棒って見た目で分かるの?

よく質問されます。

見た目で泥棒は分かりません。
見た目で分かってしまったら、とても安全な世の中になるでしょう。警察も苦労しませんし、泥棒の方も仕事?ができません。
ですので、泥棒は電柱や塀に隠れて移動しませんし、頬かむりもしていません。
泥棒は一種の職業ですから、彼らもいかに目立たず、街に溶け込むかを工夫しています。
では、どのような格好をしているか例に挙げてみましょう。

①普通の人の休日外出時の服装

意外と普通ですよね。
実は、この“普通”が泥棒にとって大事なのです。
こうなると、住宅街でキョロキョロするなどの不審な行動を取らなければ、ただの通行人です。
ドライバーや軍手、ペンライトなど、いわゆる泥棒の七つ道具を持ってたりしますので、周りに怪しまれてはいけません。
ドライバーなどは、持っているだけで逮捕されることもあります。警察官の職質の対象となってはならないということですね。
それゆえ普通の服装の泥棒が一番多いという訳です。

②ジャージ上下

これは、スウェット上下も含まれます。
つまり、休みの日の近所への買い物スタイルというところでしょうか。
手ぶらだったり、中にはサンダルを履いている泥棒もいます。
第一印象は “近所のおじさん” となります。
近所のおじさんだと思った人は、実は「天下の大泥棒」かもしれません。

③スーツ上下

これは、少ないですが、スーツ上下で泥棒をする者もいます。
住宅街をスーツで歩いていても、セールスにしか見えなかったりします。
一戸建てやアパート周辺をうろついても、不動産屋だと思われたり、一見しては泥棒には見えません。
また、泥棒道具のなどもビジネスバッグに忍ばせることができ、盗んだ物もバッグに入れて持ち帰れるなど、何かと都合が良いという訳です。

④作業服

これも全体の割合からは少ないですが、服装として作業服を好む泥棒もいます。
これだと、敷地内に入っているところを近所の人に見られても、「工事の人が入っているのだな」と大して気に留めません。
泥棒の中には、空き巣を終えて敷地から出たときに、たまたま隣の家の人に遭遇しても、「こんにちは」と軽くあいさつをして、その場をかわしたりする者もいます。
普通の人は、知らない人を見ただけでは直ちに「怪しい。泥棒かも。」という感覚には中々ならないものです。
また、泥棒は通常、声をかけられただけで、いきなり走って逃げたりしませんので尚更ですね。

⑤黒装束

これは夜の泥棒に多いスタイルです。
しかも、車で移動する泥棒のスタイルですね。
深夜に一般住宅やマンションなどに侵入する忍込みや、会社事務所や店舗に侵入する事務所荒らし、出店荒らし、金庫破りなどは、闇に紛れやすい服装を好む傾向にあります。
いざという時、物陰に隠れれば、暗闇でその姿が全く見えなくなったりしますからね。
こうゆう泥棒は侵入用具を収納するためのウェストバッグを持っていたりしますが、中には、バッグのチャックにゴム管を被せて音が鳴らないようにしている者もいたりします。

と言った具合です。
もし、“自分の家をじろじろ見ている人がいる” という時は、服装などの見た目で判断せず“気持ち悪い”と感じたら、迷わず110番通報しましょう。
そうしますと、警察官が来て、その不審者に職務質問をします。
この時、侵入用具を持っていれば犯罪の可能性がありますし、そうでなくても、なぜ、そこにいたのかの理由が分かることもありますから、不安が解消され疑問が解決します。
しかも、現場に臨場した警察官の対応を、必ずしも通報者がする必要はありません。
110番通報は匿名でもできますし、結果のみを電話で後から教えてもらうこともできます。
ただし、そのような時はその意思をハッキリと110番通報で伝えましょう。
目の前で“私が通報しました”ということが、その不審者に伝わったら、怖いですからね。
また、この不審者の行動が実は正当な業務であった場合は、それはそれで一件落着ですから何の問題もないという訳です。
逆に、この時には侵入用具を持っているなどの犯罪でなくても、実は泥棒の下見だった場合、“この辺は警戒心が強いな” との印象を与えることができ、そういった面でも防犯効果が高いのです。

結論は

地域の目が、最強の防犯

なのです。

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