天災事変による欠勤は無給か

【台風などの天災による公共交通機関の麻痺による欠勤は給与を支払わなくて良いか】

今年の秋には関東地方に少なくとも2度の大きな台風の直撃があり、公共交通機関の麻痺、大規模な計画運休など、従業員の出勤に影響が出た会社も少なくありませんでした。

この際に多く寄せられたご質問が、今回の表題です。

アストミライとしては、「台風による交通機関の麻痺はいわゆる天災事変に該当し、不可抗力によるものであるため、会社側に責任はございません。つまり、公共交通機関の運休などの天災事変により従業員が欠勤した場合は、その分の給料は支給しなくても良い。」という見解です。

ただし、台風などによって取引先の業務停滞の影響で自らの事業所も休業した場合は、不可抗力に当たらない可能性が高いので気を付けましょう。

さて、まさに冬、降雪の時期を迎えるところですが、台風の次に考えられるのが大雪による影響です。大型台風と同様の事態も想定されますので、準備しておきましょう。

対策として、年次有給休暇を使わない限り欠勤控除とするためには、以下のことをあらかじめ従業員に周知しておきましょう。

① 会社は別途指示がない限り原則として休業しない。出社の可否は、自己の身を守る行動を最優先とし、通勤手段、通勤経路は各自で決定すること。
② この場合の欠勤は自己の年次有給休暇を利用しなければ、無給となること。
③ 台風、大雪などの天災事変を原因とする公共交通機関の大幅遅延、運休などの不可抗力を原因とする欠勤は、懲戒処分の対象とはならないこと。

ただし、前例として、これまで欠勤控除しないことが慣例となっている場合は、その慣例に従う必要性があり、労使の話し合いなくして無給とする欠勤控除は難しいです。

とはいいましても、前日から会社や会社近くのホテルに宿泊して次の日の出勤に備えたり、そもそも会社近くの賃貸住宅に居住したり、会社通勤や職務に重きを置き、あらゆる事態を想定している従業員とそうでない従業員に不公平が出てしまうのも問題です。

逆に、従業員のモチベーションを優先し、やむを得ず欠勤した従業員については、有給扱いとすることも間違いではございません。

どちらを優先するかは、会社内のバランスということになろうかと思います。

いずれにしろ、会社内で基準を明確に設定し、どのような場合に有給扱いとするのか、逆に無給とするのかをあらかじめ明確にしておきましょう。

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