犯罪の本質を知る その1 チカン編
防犯対策として身を守るためには、まず、相手を知ることです。
犯罪で警察に逮捕されているとか、刑務所から出てきたばかりだとかという知人は、少ないものです。
ですが小生、ほんの少し前まで、お客様の大半が犯罪に携わっている方でしたので、様々な特殊能力を身に付けることに。。。
さて、今日は泥棒ではなく、チカンのお話。
ある朝の某署の取調べ室。
刑事の向こう側に座っているのはチカンの容疑で連れてこられた男だ。
刑事 これで何回目よ。
チ 5回目です…
刑事 前回は会社クビ?
チ はい…
刑事 今回もまたクビだな。
チ はい…
刑事 何でいつもいつも、こうなっちゃうの?わかってるでしょ?
チ 今回は頑張ってたんですよ。まず、通勤が車で、電車を使わなくても良い会社に就職したんです。
刑事 いいね。それは。
チ それが、今年になって転勤になっちゃいまして…
それで電車通勤をするしかなくなっちゃったんです。
それでも、凄く気を付けてたんですよ。
刑事 何に?
チ 何にって、電車内で女の人に近づかないようにです。
刑事 うん。
チ それで、ここ2、3ヶ月は頑張ってたんですよ。
刑事 で、何があったの?
チ 今日の電車はメチャクチャ混んでたんです。それこそ全く身動きが取れなかったんです。
途中の駅で、更に無理矢理大量の人が乗ってきて、それで…
その、私の目の前に女の人がぴったりとハマるようにくっついちゃったんです…
刑事 それで?
チ そしたら目の前が真っ白になってしまって…
気がついたらココに座っていたというわけなんです…
刑事 ダメじゃん…
チ そうなんですよー。どうしたらいいんでしょうか?
刑事 難しいな…病気だもんな…
チ 私もそう思います…
ご理解いただけましたでしょうか?
できませんよね。
しかし、この手の犯罪に病気説があるのは、こういった理由からなんです。
冗談のように聞こえますが、実は結構深刻です。
なぜなら、本人は定期的に刑務所へ行くことになりますから、人生を考えても明るくはありません。
本人は自業自得ですが、何より問題なのは、その分の被害者が出てしまうことです。
被害に遭われた方は、人生を棒に振る可能性も秘めていますから。
法務省も性犯罪については、刑務所で実施する更生プログラムをいろいろ考えているようですが、難しいようですね。
また、性犯罪は、刑務所の中でも同じ受刑者仲間から嫌われます。
性犯罪は、周りからの理解や容認は得られにくいのです。
本当は性犯罪で受刑中であっても、「傷害」や「覚せい剤」で、という嘘をつく方もいますしね。
ここから、立ち直るには、よほどの強いきっかけが必要になるでしょう。
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