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宅建業許可・更新について

宅建業許可更新

■宅地建物取引業とは

宅地建物取引業(以下「宅建業」という。)とは、宅地又は建物について次に掲げる行為を業として行うものをいいます。

①     宅地又は建物について自ら売買又は交換することを業として行うこと。

②     宅地又は建物について他人が売買、交換又は貸借するにつき、その代理若しくは媒介することを業として行うこと。

■免許の区分

○ 宅建業を営もうとする方は、業法の規定により、国土交通大臣又は都道府県知事の
免許を受けることが必要です。

○ 国土交通大臣の免許は、2つ以上の都道府県の区域内に事務所を設置してその事業
を営もうとする場合であり、都道府県知事免許は、1つの都道府県の区域内に事務所を設置して
その事業を営もうとする場合です。

○ 宅建業の免許は、個人又は法人が受けることができます。
個人の免許は、いうまでもなく個人が宅建業 を営むためのものであり、
法人の免許は、株式会社、協同組合及び公益法人等の会社法又はその他の法律 によって
法人格を有するものが宅建業を営むためのものです。

 

■宅地建物取引士免許の有効期限及び申請期限

宅建業の免許は他の免許と同じく更新期間がございます。
その有効期限は免許取得日の翌日から起算して5年後となります。免許を更新される場合は、この有効期限満了日の90日から30日前までの間に各地方自治体の窓口に受理される必要があります
もしこれを1日でも過ぎると免許は失効され、業務を行うことが出来なくなります。また失効状態で宅建業を営むと、業法第12条違反により「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」が科せられます。

 

宅地建物取引士免許の有効期限及び申請期限

■更新申請の主な流れ

 

〇宅建免許の更新申請フロー

変更事項があるかないか
【ない場合】 【ある場合】
更新書類の作成 各変更書類の作成及び提出
必要書類は各都道府県の担当部署HPでダウンロードできます。
免許申請 不備書類の訂正
手数料3万3千円が必要です。
審査 免許申請
通知ハガキの交付
免許証交付

①変更事項の確認

最初に、この5年間で免許の申請内容に変更があった際、変更届を出していたかを確認します。宅建業者は、役員や事務所に関する事項等に変更があった場合、変更届を都道府県に提出する義務があるためです。
この変更届が提出されていなければ、変更届出書の作成を、変更が【無い】(もしくは変更届をきちんと出している)場合は、申請書類の作成に進みます。

②変更届出書の作成

変更届が提出されていなければ、更新申請は受け付けてもらえませんので、未提出であった変更届出書を作成します。その後、変更届を提出してから、申請作業に移っても良いですし、更新申請書類と同時に提出しても構いません。

③申請書類の作成

免許更新の為の申請書の作成や添付書類の収集を行います。
新規申請に必要な書類とほぼ同じものが必要で、申請書類一式は約20枚以上の書類の束になり、
更新申請で最も手間がかかる作業です。

④免許申請

作成した申請書類を各自治体の窓口に持参し申請します。
更新申請は、多くの自治体が原則持ち込みでの申請となります。
この際に更新手数料として33,000円を支払う事で申請書類を受理してもらえます。書類に不備があった場合は、不備を修正し再度提出を行います。

⑤審査

申請が受理されると都道府県で申請内容の審査を行います。
この審査は知事免許の場合はおおむね30~40日程度、大臣免許であれば100日程度かかります。

 

⑥免許更新通知の受領及び免許証交付

審査完了後、審査に問題が無ければ事業主様宛に通知ハガキが送られてきます。
その後、各都道府県の担当窓口でハガキと交換する形で、免許更新が完了するという形になっております。

 

※更新免許申請手続の際の留意事項は以下のものがあります。

 

□  現に営んでいる宅建業の営業実態実績があるか。
かなり長期間にわたり営業実績がない等の問題がある場合に  は今後の事業計画があるかどうか。

□  事務所、代表者、役員、政令使用人、専任の取引士等に関して、
必要な変更の届出等の手続が漏れなく行われているか。

□ 取引士の資格登録に関して、必要な変更届の手続が漏れなく行われているか。

□ 代表者、役員、政令使用人、専任の取引士等に関して、現在の免許申請時以降、
いわゆる「欠格事由」に該当することとなっている方はいないか。

□  事務所に関して、引き続き永続性のある権原に基づき設置されているか。
また、その独立性、必要な機能等が確保されているか。

□  営業保証金が、業法等の規定どおり必要な額が供託されているか。

 

■免許申請において必要な書類

更新の際に必要書類は、基本的には新規の場合と同じです。

ただ、新規申請と違うのは宅地建物取引業経歴書には新規申請又は前回の更新から決算期5期分について、
代理または媒介の実績や売却・購入・交換別の実績などを記入して提出する必要があります。

また、更新申請の際は、営業保証金供託書(供託の場合)の写し又は弁済業務保証金分担金納付書
(保証協会社員の場合)の写しを原本持参の上、提出します。

序列 書類の名称 書類の要否
法人 個人
1 免許申請書(第一面~第五面)様式第一号
2 相談役及び顧問、5%以上の株主・出資者等の名簿
「添付書類(4)」(第一面、第二面)
×
3 身分証明書

(代表取締役、取締役、監査役、代表執行役、執行役、専任取引士、政令使用人、会計参与、相談役、顧問全員分)

4 登記されていないことの証明証

(序列3同様に全員分必要)

5 代表者の住民票 ×
6 略歴書(序列3同様に全員分必要)
7 専任の取引士設置証明証「添付書類(3)」
8 宅地建物取引業に従事する者の名簿「添付書類(8)」
9 専任の取引士の顔写真添付用紙
10 法人の履歴事項全部証明書

(現在事項全部証明書は受付されません)

×
11 宅地建物取引業経歴書「添付書類(1)」

(第一面第二面)

12 決算書の写し(表紙、賃借対照表及び損益決算書)

納税証明証と同期のもの

×
13 資産に関する調書「添付書類(7)」申請直前1か年分 ×
14 納税証明書(税務署発行)申請直前1か年」
15 誓約書「添付書類(2)」
16 事務所を使用する権原に関する書面「添付書類(5)」
17 事務所付近の地図
18 事務所の写真及び間取り図、平面図等

※上記18項目の内 緑色で塗りつぶされている項目は法定様式となります。

申請にあたって上記のものを正本副本の合計2部用意してもらいます。

これら申請書類は各都道府県の窓口でも購入もしくはHPからダウンロードできます。

 

〇更新書類作成での共通注意事項

・黒色のボールペンで記入またはPC入力で作成すること

・申請書等の書類は順にそろえ、左側に穴を二つ開け、ひもでとじること。

・添付する公的証明書類は申請受付日現在で発行日から3カ月以内の原本を使用すること

・記入に際し該当事項がない場合も用紙は添付し、「該当なし」と記入すること。

 

■宅建業更新の注意点

 

①変更届関連

提出の流れ
【変更事項発生】 これは登記した日時ではなく、議事録等で定めた変更日の事を指す
【登記】 登記に必要な場合は、書類作成前に済ませておく実用がある
【書類作成】 正本・副本二部必要
【提出】

宅建業者は一定の変更があった場合は、変更後30日以内に「宅地建物取引業者名簿登載事項変更届出書」を行政に提出する必要があります。これを怠った場合、更新申請は受け付けてもらえません。

この他にも、専任の宅地建物取引士を変更する場合は、就任する宅地建物取引士本人が「宅地建物取引士資格登録簿変更登録申請書」により、あらかじめ新たな勤務先を登録しておく必要があります。

 

変更時に届出が必要になる一例

  • 業者の商号・名称・氏名
  • 役員の就任・退任
  • 役員の氏名(結婚等に伴う改姓を含む)
  • 専任の宅地建物取引士の就任・退任
  • 専任の宅地建物取引士の氏名(結婚等に伴う改姓を含む)
  • 本店・支店の所在地(同一都道府県内での移転)

※役員と専任の宅地建物取引士の住所については、変更があっても届出は不要です。

 

〇宅地建物取引士資格登録簿変更登録申請書の申請時に必要な書類

  • 戸籍抄本
  • 住民票
  • 入社証明証等(代表者印を必ず押印すること
  • 商号又は免許換え

※上記書類は発行日から3カ月以内の原本を添付すること

 

②宅地建物取引業経歴書

宅建業免許の更新申請手続きは、新規許可申請の手続きとほぼ一緒ですが、大きく違う点があります。
それは「宅地建物取引業経歴書」というものを提出しなければならない点です。
更新までの約5年間の宅建業としての取引実績を記載するものです。ここに取引実績が全くなく記載できる事項がない場合には、更新が認められず免許を失効させられてしまう可能性が高くなります。理由としては

理由としては。。。

 宅建業法第66条1項

「免許を受けてから一年以内に事業を開始せず、又は引き続いて一年以上事業を休止したとき。」には国土交通大臣
又は都道府県知事は、当該免許を取り消さなければならない。

ただし、東京都では過去の取引実績がなくても申立書又は今後の営業計画書を添付する

ことで更新申請が認可されます。この部分の取り扱いは、各都道府県で扱いが大きくことなりますので、

早めに宅建業免許窓口に相談されるのをお勧めします。

 

③宅地建物取引士免許証の有効期限

こちらも宅建業免許と同じく5年が有効期限です。

宅建業免許の更新申請手続き中にこの有効期限が切れてしまいますと、更新申請手続きの要件を満たさなくなってしまうのでご注意下さい。

宅地建物取引士免許の更新をするためには、交付申請前6ヶ月以内に行われる法定講習を受講する必要があります。こちらは宅建士の登録をしている都道府県の宅建協会等から登録している宅建士本人の住所に、
更新ならびに法定講習受講のお知らせハガキが届くようになっております。

お早目の受講をお勧めします!!!

④申請様式序列18「事務所の写真」

以外とこの部分で細かく言われることがあります。

例えば「掲示義務がある標識は最新版かどうか」です。

宅建業事務所には、「宅地建物取引業票」と「報酬額表」の掲示が義務付けられており、更新時に提出する事務所内部の写真はこの2つを収める形で撮影する必要があります。その際、この2つの標識の内容に古い情報が記載されていた場合、申請時に補正指示が入ってしまいます。

また、事務所の見取り図など細かい点まで確認されます。

 

■まとめ

以上、ここまで宅建業免許の更新とその注意点について紹介しました。

更新手続きは、初めての方にとっては想像以上に手間と労力がかかる作業です。

申請後に思わず指摘が入る可能性も十分ありますので、

申請受付の開始と同時に申請が出来るよう、早い段階から書類などの準備を進められることをお勧めします。